A1)ふとんのなかに はいっているわたは どうやって のばしているのですか ?

●取れたわたを機械でほぐし、わたの繊維をある程度揃えてのばします。わたを両手で持ってゆっくり引っ張ってみて下さい、1本1本の繊維がのびると思います。ただ、あまりのばしすぎるとふとんに作った後、中でわたが縮みふとん側がダブダブになってしまいます。

A2)ふとんのなかのわたは なんで ふわふわなのですか?

●わたの1本1本の繊維は、天然のよじれを持つ中空(ストローのようなもの)になっています。このよじれた繊維どうしがたくさん集まつて空気の層を作りふわふわな弾力を生むもとになっています。

A3)かけぶとんには うすいのも あついのもあるけど わたをいれてるの?

●ふとんの厚い薄いは中に入れるわたの量によって違ってきます。夏に使うかけぶとんはわたを少し入れて薄く、冬に使うかけぶとんはわたをたくさん入れて厚くというようにわたの量で調節します。

A4)わたを のばして くっつける きかいって あるの ?

●A1で述べたように一度わたの原料を機械でほぐし製綿機(通常はカード機という機械を使う)にかけてわたを重ねてふとんわた(約長さ190cm、幅80cm)に作ります。短い繊維のわたどうしがくっつくのは繊維どうしがからみあうので長いふとんわたもできるのです。

A5)ふとんのわたは、どこで つくられているの ですか?

●ふとん用のわたは、普通太く短い繊維で主にインド、パキスタン。中国などで生産されています。(日本でも昔はあちこちで作っていたようです。)その他木綿の糸に使うわたはペルー、スーダンなど、肌着など綿繊維の多くに使われているわたはアメリカ、メキシコなどで作られています。

A6)なんでわたは くっつけて かためたりできるの?

●わたの繊維どうしがからみあうから短い繊維どうしでも大きなふとんわたになります。

A7)とれたわたが ちょっとしかなくても ふとんはつくれるの?

●作るふとんの大きさや厚さによってわたの量が決まります。少しのわただと小さく薄いふとんしかできません。

 

B1)ふとんは どうやって つくているのでしよう ?

●最初に使う大きさによって布を切りわたをいれられるように袋のように縫います(一部に口を開けておきます)。縫ったふとん側を裏返しにし、わたをふとん側よりやや大きく広げます(しきふとんとかけふとんでは入れ方がちがうのですが)。使う厚さによってわたを重ねていき、ちょうど良い厚さになったらふとん側をわたをつつみこむように表にひっくり返します、開いている口の部分を縫い、「のしつけ」といってわたをふとん側におちつかせる作業をします。そしてとじ糸(普通は絹糸が3本になっています。)で、表と裏をとめて結びます。ふとんの角もとじ糸でとめてできあがりです。

B2)ふとんは とりのはねでも できるんですか?

●わたのかわりに、とりのはねを入れたふとんも最近は多く出ています。羽毛(うもう)ふとんといいます。(特にかけぶとんには、軽くてへたりが少ないので、使う人がふえています。)

B3)どんなふとんも おんなじ つくりかたなんですか?

●かけぶとん、しきぶとん、ざぶとん、その他ふとんによ?作り方は違います。かけぶとんはしきぶとんより全体に薄くまん中よりまわりをやや厚く作ります。しきぶとんやざぶとんはかけぶとんより厚くまん中をより厚く作ります。

C1)ふとんは どこで つくっていますか?

●ふとんを作る作業場があり、そこで作っています。きせいひんなどは、工場で機械で作ります。

C2)なかが わたじゃない ふとんって ありますか?

●中は、木綿わたのほかにとりのはね、羊の毛、絹のわた、人工繊維(化繊わた)、またそれぞれをまぜて作ったわたもあます。その他ウレタンのしきぶとん、ウォーターベッド(中に水が入っているしきぶとん。)などがあります。

C3)ふとんには どんなしゅるいが あるんですか ?

●おおきくわけてかけぶとん、しきぶとん、ざぶとんなどがあります。また大きさによって大人用、ジュニアサイズ、ベビー用など、かけぶとんは厚さによって冬用、夏用、また着物にわたを入れたようなかいまきかけぶとんなどがあります。

C4)ふとんを なんで ほすんですか ?

●もめんわたは中空で天然のよじれがあり汗を吸収する性能があります。眠っている間に吸収した汗を発散するために日にほします。また中空の中の空気が太陽の熱で膨張しふっくらふくらみます。そして太陽光線には殺菌さようもあるので、ほすと気持ちよくねられますよ。

C5)なぜ ふとんと いうんですか?

●ふとんを漢字で書くと「蒲団」または「布団」と書きます。大昔にはわたのかわりに植物の穂(蒲の穂など)を入れて使っていたようです。その後は今のような四角いふとんではなく着物をかけていたようです。
私の推察なのですが、蒲(がま)の穂の団(かたまり)、また布(ぬの)の団(かたまり)をふとん、すなわち蒲団、布団というようになったのではないかと思います。

C6)ふとんは なんで きもちいいんですか?

●てきどなやわらかさと保温力で身体をつつみこむからです。
お母さんにだっこしてもらった時のようですね。

C7)がいこくにも ふとんは ありますか?

●私は外国に行ったことがないのでよくわからないのですが、ふとんはあります、ただもめんわた入りのふとんは少なくとりのはねの入ったふとんやベッドが多いようです。

C8)ほかのくにの ふとんのなかには わたがはいっているのですか?

●とりのはねや人工繊維(化繊)のわたが多いようです。

C9)ふとんは いつから つかわれていますか?

●室町時代には、ふとんは座る道具であり、おもに僧侶が使用したもので、植物の茎、麻等のあらい繊維を編みあわせた袋状の中に植物の穂、わら等を入れて用いていたようです。その後は今のような四角いふとんではなく着物をかけていたようです。わたの入ったふとんは徳川中期にはじめて使われたようです。わたの歴史は、今から1100年ほど昔の桓武(かんむ)天皇の延暦18年、三河の国幡豆郡大字福地村字天竹(今の愛知県西尾市)の海岸に一隻の船が漂着し、1人の男性がわたの実を持ち込み、この土地に種をまき、その年の秋に真っ白なわた花が開花、当時の人々を驚かせたと大日本史にしるされています。ただふとんに使われるようになったのはそれから何百年後のことで、この間はわらなどわ集めて使っていたようです。